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025: オフロードパスから2トライ!/1978年 対同志社定期戦(関西Aリーグ戦)〈後半〉(映像協力:KBS京都)

最終更新: 5月5日

 前半を終わっての山口の解説は「(同志社の)2、3のトライは(京大の)タックルミスからだった。それにしても(京大の)フォワードがたいへん健闘しているから、もう少しボールを的確にとれば、もっともっとゲームの組み立てができると思う」というものだった。

 中でもスクラムは前後半通じて安定していた。

後半30分頃、京大FWがスクラムを押し込む、同志社林が猛タックル



 当時のスクラムはいまのようにレフリーの掛け声で組むのではない。レフリーが指示したポイントで、それぞれのタイミングで組んでいた。だからポイントに速く駆けつけ、自分たちの体勢を速く作って有利に組むことが大事だった。

 釜石合宿で力を入れた一つが、8人で移動しながらのスクラム練習だった。釜石から戻ってからも、宇治のグラウンドをダッシュして回りながらスクラムを組んだ。その積み重ねが、低くて堅いパックのスクラムを生んだ。

 アナウンサーが何度か強調しているように、体格でもあまり見劣りしなかった。 この試合の先発メンバーで比べると、京大のフォワードの平均身長が177.6センチ、体重78.7キロ。同志社が178.6センチ、81.2キロ。身長は互角、体重でもそれほど遜色ない。この年、フランス代表が来日したが、日本選抜との第1戦のフォワードが187.0センチ、98.7キロ。いまなら高校でも、そのぐらいの体格のチームがありそうだ。一方の日本選抜は179.0センチ、82.8キロ。同志社と似たようなものである。


 後半、京大は優勢にゲームを進めるが、今一歩のところでハンドリングミスなどが出る。京大ボールのラインアウトを同志社に取られて一気に攻められ、最初のトライは同志社。しかしその後、京大が2本連続して取り返した。

後半17分、京大FL清野が中央にトライ(映像協力:KBS京都)


後半26分、京大LO願野が飛び込んでトライ(映像協力:KBS京都)



 後半17分、フランカー清野、26分のロック願野のトライは、いずれも今でいうオフロードパスから生まれた。最初のトライは、ペナルティーからスクラムハーフ石井がスタンドオフ壇上に一度パスしてループ、敵を引き付けて清野にパス。清野が中央に飛び込んだ。2本目は、京大スクラムから壇上がサイドを突き、フォローした清野が逆サイドに走りこんでウイング白石にパス。白石がステップで2人をかわしてフランカー阪本にパス。阪本は2人にタックルを受け、倒れながら願野につないだ。

 願野はこの後、ラインアウトからピールオフしたところを、同志社の1年生ロック、林の激しいタックルを受け、体を痛める。林は2年後の大学選手権優勝の立役者となった。「あのタックルがなければもう1本トライが取れていた気がする」と当時の主将夏山は振り返る。


 得点は12対27だった。後半だけなら12対8。「本当にいい試合だった。双方ディフェンスがよかった。同志社の関西リーグの試合で20点台というのは少ないのではないか。同志社に勝るとも劣らないものがあった。京大のフォワードが後半、逆に元気になった」。試合後の山口の解説は、べた褒めと言ってもいいほどだった。





↓1978年11月26日 京都大学VS同志社大学定期戦〈後半〉の映像はこちら

(映像協力:KBS京都)


(S55 真田 正明)


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