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053: スクラムは4年間まったく押せなかった(立命館大学ラグビー部ジェネラルマネジャー(GM)高見澤 篤/特別インタビュー1)

更新日:2021年11月26日

 同じ京都の大学としてしのぎを削ってきた立命館大学。21年度の定期戦は、

11月6日(土) 13:00K.O. @BKCグリーンフィールドで開催される。現役時代から現在まで京都大との交流を育んできた高見澤篤GMに、定期戦の思い出や意味などを聞いた。



▼立命館大学ラグビー部GM高見澤 篤さんの「現役時代の京大戦を振り返る」動画1はこちら(約8分)



――簡単に自己紹介を


 埼玉県の熊谷高校でラグビーを始めた。同学年で県立浦和に清野純史さん(S56卒、現・京大ラグビー部長)がいた。3年間、だいたい準々決勝ぐらいで対戦していた。1年間浪人して立命館大に進学したら、なんと京大に1年浪人した清野君が進学しており、また対戦することになった。

 卒業後、東京の化学メーカーで勤務していたが、大学の事務職員に転職した。しばらくしたら、清野君が山口大から京大に戻ってきた。それからまた何十年も対戦している関係だ。

 ラグビーは大学までしかプレーしていない。コーチ、その後監督をやった。私以降は立命館大では、社会人でのプレー経験のあるレベルの高い人が監督を務めている。今年8月からは同志社大OBの鬼束竜太氏がヘッドコーチになった。私は現場の監督やコーチを支援し、学生たちを応援するGMという裏方トップの立場で、就任して4年目だ。



――現役時代、京都大との定期戦の思い出は


 左プロップだったが、体は小さく、体重77キロを82キロとメンバー表には書いていた。ところが京大のトイメンは真田正明さん(S55卒)、ロックは真継信男さん(S55卒)で、計200キロ以上。本当に重く、まったく押せなかった。「この人たちは、本当に入試を通ったんだろうか」と思うぐらいで、清野君も動きがよかったし、私立の大学よりもはるかに優れた人材がそろっていた。

 今から10年ぐらい前の正月に、京大OBの東京の会合に誘われて飛び入りで参加した。再会した真田さんは、プロップだった過去を消すかのようにスリムな体型になっていた。「あの時のおれの苦しみを返してくれ」と言いたいぐらいだった。

 定期戦は4年間、全敗だった。4~5年ぐらい前に勝敗数がイーブンになった。

 BKには吉岡則行さん(S55卒、現・強化委員長)がいて、縦に切り込んでくるプレーもあったし、大外まで回してそこにFWがついて確実にゲインしてくる。極端なギャンブルプレーはない。ミスがなく、理詰めでトライを取る印象だった。SOの壇上則昭さん(現姓・中桐、S56卒)がいて、正確なハイパントをここぞ、という時にだけ蹴ってきた。



2019年の京大VS立命館大定期戦。この試合はネットで実況中継を行った。

 


――なぜ京大の選手をそんなに覚えている?


 試合の後に飲むからですよ。当時はまだアフター・マッチ・ファンクション(AMF)があまり定着していなかったと思う。清野君と先斗町に行くか、という感じだった。真継さんと吉岡さんは当時、日本代表B候補だったかで、ラグビーマガジンにもよく掲載されていた。



――定期戦以外でも対戦したか


 立命館は私が入学した時、Cリーグまで転落していた。それでも練習試合を1年生のゴールデンウィークにやった。合宿最終日だったが、土砂降りの中、トライを20本ぐらい取られて負けた。翌日、キャプテンにいつまでも走らされ、退部しようかなと思ったのを覚えている。当時は明らかに選手の素材、戦法、戦術に差があった。

 私が4年生の時にAリーグに復帰。卒業して1、2年後の1984年だったか、今度は入れ替え戦で対戦した。吉祥院グラウンドだった。前半は3-0で立命館がリード。後半一気に逆転されて2ケタ失点でBリーグに転落した。



――卒業も関係は続いた?


 それはあんまりなかった。コーチになってから、清野君と再会したり、彼の母校の浦和高校が花園に出場した縁で、埼玉県の関係も併せて輪が広がった。北村祐太君(H24卒)というウイングが熊谷高出身で、彼も一緒に飲みに行くなどもあった。

2021年9月25日、Zoomで収録

取材:奥村健一(H2/LO)、西尾仁志(H2/CTB)、麻植渉(H2/SO)、稲葉裕(H2/CTB)




▼高見澤篤さんのプロフィール

1958年(昭和33年)、埼玉県生まれ。埼玉県立熊谷高校、立命館大学。現在、同大学職員。ラグビー部GM。


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